高橋巧×プーンサワット・ウアサムパン

高橋巧(ロッキー)1R39秒KO プーンサワット・ウアサムパン(タイ)●


うーん……


確かに序盤のKO勝ちへの期待は、ボクシングファンにとっては楽しみの一つである。
だが、今日の高橋の試合はどうか。
現フライ級1位の中広が対戦して「あれはヤバい」とコメントした高橋の強打はわかるが、それにしても開始早々産まれたばかりの仔馬のようにフラついて10カウントを聞いた挑戦者プンサワットは、情けなさすぎる。
一発で戦意を喪失したのか。
1R39秒、あっけないKO勝ちに、会場は首をかしげた。
高橋はやはり、日本ランカーと対戦して、切磋琢磨してほしい。
これではせっかくのフォーム改造も、試す機会がないではないか。
個人的には、東洋太平洋を獲った小松則幸(エディタウンゼント)あたりとやってほしい。
あるいは原口清一(草加有沢)あたりとやってもおもしろい。
そういう切磋琢磨が残念ながらプロモートの都合上できないとしたら、非常にもったいない。
いずれにしても、次戦は日本上位選手との対戦を強く望む。
一方のタイ国ミニマム級第9位というプーンサワット、厳しいがもう日本に来なくていいです。
高橋は17戦14勝(14KO)2敗1分。


セミファイナルはSウェルター級8位の野中悠樹(尼崎)×小松学(ワタナベ)。
小松、昨年の川崎タツキ戦のときよりもだいぶ外見がワイルドに変身していた。
この試合にランク入りをかけた意気込みの現われだったのか、序盤1・2Rはタイミングのいいパンチを当て、優勢に試合を進めるが……中盤以降は野中のプレスにやや押され気味の展開。
また、フックの大振りが目立ち、ポイント的にはあまりよくなかったか。
中盤はバッティングの目立つ展開。
最終ラウンドは激しく打ち合ったのだが、3-0で野中に軍配。
小松はいい試合はしているのだが、もう少し積極的に自分から攻めてほしかった。挑戦者なのだから。がんばれアマエリート。
一方の野中は、まとめるパンチにも威力がない。ランカーとしては迫力がいまひとつ。
野中は18戦11勝(5KO)5敗2分、小松は12戦4勝(1KO)8敗。


今日の後楽園ホール、いちばんいい試合を見せたのは「甦れ、大和魂」の大嶽正史(石橋)。
ここ2試合勝星から遠ざかっていた大嶽。
しかし、スピードのあるシャープなパンチは健在。独特の緊迫感を作る雰囲気も、大嶽ならでは。
今日の相手はタイ人だったが、3R2分7秒、最後は左〜見事な左ストレート一閃で勝利。
二色の髪型は、怖いんだけど……(笑)
次はぜひ、ランカーと。
大嶽はこれで13戦9勝(5KO)4敗。


試合終了後、今日デビュー戦を飾り、判定で見事に勝利した高橋富一(石橋)と青ビルを出たところで会話した。
今日の第一試合だった高橋富一(石橋)×石井俊光(宮田)、この試合はデビュー戦らしい、お互いに打ち合う気持ちのいい試合だった。
最近思うのだが、4回戦の試合って、すがすがしくていい。
「おめでとう。いい試合だったじゃん」と声をかけたら、「あ、ありがとうございます。がんばります」と答えてくれた。
左目上を腫らしながらも、何とも嬉しそうな笑み。
とても礼儀正しい好青年だった。
次の試合も、好ファイトを見せてほしい。


今日初めて一緒にボクシングを見た栗駒山友達のイケメンH君と、試合後水道橋の「太助」で飲む。
やっぱ、栗駒山の牛タンって、分厚くて量が多かったんだなあ……。
その後、浅草橋の立ち飲み屋で一杯。
2人で2000円弱って……安すぎ。
来週日曜日、栗駒山の親父さんをお見舞いに行くことに決定。
もし一緒に来られる方、いらっしゃいましたら管理人までご連絡を。
JR根岸駅に16:00集合です。


さて、1/24はいよいよクレイジー・キム×川崎戦。
結末はいかに!