青葉おでん街

土曜日。仕事を早めに上がり、静岡へ移動。
日曜日のボクシングの会場が清水なので、清水に前泊することに。
いや、この日の目的は他にもある。
だいぶ寒くなってきたこの時期、たまらないのがおでんに熱燗。
実は三島に住んでいたときは、毎年冬になると電車で静岡のおでん屋街に行ったものだった。
静岡駅から市役所方面へ15分ほど歩いたところに、おでん屋街はある。
ひとつは赤い提灯が目印で、通り抜けの小路になっている「青葉横丁」。
もうひとつは緑の看板が目印で、袋小路になっている「青葉おでん街」。
いずれもカウンターのみの小さなおでん屋が密集しており、店それぞれで異なった味を持っている。
秋も深まってきた今、どうせ静岡に行くのなら、あの懐かしい雰囲気を堪能したい。


以前から今度一緒に行こうと言っていた戦友Sを呼び出して、いざ、静岡おでん
今回は「青葉おでん街」のほうへ。
一通り店を覗いてまわり、団体さんが引けた直後のとある1軒に入ることにした。
カウンターのみ。8名入れば満員の店だ。
まずはコップ酒。戦友Sはビール。そして、おでん2人前。
静岡のおでんの味付けは、こいくち醤油を使っているのが特徴。
昔は駄菓子屋の店先で1本10円とか30円で売っていた、いわゆるおやつだったと言う。
そして、種には魚の練り物が多い。
たとえば、「スジ」といえば関西では牛スジだが、静岡では黒はんぺんのことを「スジ」という。
あとは「しのだ巻き」。
何というのかな、練り物をちくわ状にしたもので、ほのかに甘い。
じんわり出汁の滲みたおでんに、コップ酒。
練り物、うめえ。体調の悪いのも忘れて、至福。
おでんのほかに、今が旬の桜海老を生でもらい、金山寺味噌の添えられたもろきゅうと、静岡らしいメニュー。
と、30分後には客も5〜6人に増え、1時間後には入りきらないほどの客でごった返す。
この雰囲気は、横丁の小さな店ならでは。温かい。


美味いおでんに楽しい話。22:30、戦友Sとあとから来たSの後輩の大学生を店に残し、清水へ。勘定も、安かったなあ。