フランク・ザッパの邦題

ダメだ……笑いすぎて死にそうだ……


昔から洋楽の邦題には「どこからこんな言葉が浮かぶんじゃ!」ってものが多いのはわかっていたけど、これはひどいを超えて、怒りも苦笑をも超えて、もう爆笑ですわ。


僕が大学生のころはトイズファクトリーが明らかに狙っているとしか思えないようなおどろおどろしい邦題をアルバム名に付けていた。
中でもひどかったのはCARCASSというバンド。「疫魔交響曲」だの、「屍体愛好癖」だの……
ただ、これは音楽そのものが猟奇的であったわけで、表現された世界との乖離はそれほどなかったはず。
しかし、フランクザッパの昔の邦題は、失神モノでひどい(笑)


アルバム「The Man From Utopia」の邦題が……何と……


「ハエ・ハエ・カ・カ・カ・ザッパ・パ!」


……ぶははははっ!!
これってヒロミ・ゴウちゃうん??
しかあも、このアルバムの邦盤ジャケットがまたひどい。
筋肉ムキムキのザッパ先生が右手に持っているのは……何と……


ハエタタキ


である。
筋肉隆々のジャーマンメタルバンドMANOWARのジャケットでも、ハエタタキは見たことがないぞ。


さらに曲名の邦題を見ていけばますますひどい。
「Ship Ahoi」→(邦題)「舟だがや」  ※そうか「Ahoi」は「だがや」って訳したのか。ちょっと知的。
「The Booger Man」→(邦題)「鼻クソマン」 ※コージ苑かっ!
「Teen-Age Prostitute」→(邦題)「娘17売春盛り」 ※おいおいおい……
「The Illinois Enema Bandit」→(邦題)「イリノイの浣腸強盗」 ※そんなもん強盗するなよ……
極めつけの語呂合わせ系。
「No Not Now」→(邦題)「いまは納豆はいらない」
おいおい、何で納豆やねんって思ったんだが……「Not Now」を発音してみれば確かに……って、空耳アワーかいっ!


しかし、これらの曲を名付けた方、なかなか進取の精神にも富んでいたようでございます。
1982年に発表されたアルバム「Ship Arriving Too Late to Save a Drowning Witch」の邦題は……


フランク・ザッパ


……おいおい、何と顔文字だよ、この時代に。
しかし、この顔で名づけ親はどのような感情を表現したかったのだろう。きっと涙ちょちょぎれるほどアルバムに感動したんだろうな。それとも「こんな邦題に訳しにくい英語を俺に頼むな!」とでも思ったのだろうか。
いずれにしても、ここには「Ship」のニュアンスも、「Witch」のニュアンスも、ありませんね。あはははは、ザッパッパ。